達筆な文字を書くための勉強用で読まれる「書道書」。
以前は習字の練習のために利用していたものの、最近では読む回数も少なくなっていて買取を考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし自分が持っている書道書が古くなっていたり、買取できるジャンルなのか判断したりすることは難しいですよね。
そこで今回は、書道書の相場やジャンルから買取におすすめの店舗まで紹介します。
書道書を評価買取してくれる業者の見極め方まで説明しているので、ぜひ参考にご覧ください。
中古の書道書の相場

書道書の相場は、本の希少性や状態によって大きく左右されます。
とくに有名作家の本なら一部のコレクターから人気があるので、高額になるケースが多いです。
また中古の書道書は少なからず傷や汚れがあるため、できる範囲でお手入れをしておくと価格を上げられます。
あくまで参考程度ですが、書道書の買取価格をいくつか紹介します。
- 角川書道字典:1,200円
- 新書源:1,500円
- 原色法帖選 風信帖:4,000円
書道書・書道関連ジャンルとは?

書道書・書道関連は、以下のジャンルがあります。
- 書道書
- 書画(掛け軸)
- 法帖
- 印譜
- 臨書本
- 図録
- 筆
- 硯
- 古墨
- 半紙
それでは順番に解説します。
1.書道書
書道書は、筆と墨を使った文字の書き方が記載された教本です。
そもそも書道は中国と日本で発達した造形芸術となっており、書くことで文字の美しさを表すものとなっています。
書道書は歴史上とても古くから存在し、とくに中国のものは希少性が高くプレミアがつくこともあります。
多くの店舗で取扱がされているため、まずは捨てずに買取依頼をおこなってみましょう。
2.書画(掛け軸)
書画は、書作品と絵画作品が描かれた書道作品です。
- 楷書
- 行書
- 草書
などさまざまな書体で強弱をつけながら繊細な表現をしているため、西洋芸術にはない特徴的な芸術品です。
文字と絵画が合わさることによって、表現力の高さを感じられることも魅力の一つです。
日本では、床の間などに掛けて鑑賞を楽しむ方も多くいます。
和室によくマッチするため、老舗旅館や飲食店に飾られることも。
書画は歴史も古く、有名作家の作品や歴史的な価値があるものは高い評価を得られます。
作品に作家の著名や鑑定書があると評価も上がるため、買取を考えている場合は大切に保存しておきましょう。
3.法帖(ほうじょう)
法帖は、古人書の名筆を学書や鑑賞、保存用で仕立てられたものです。
ほとんどは中国で書かれた名筆を、模写・複製などをおこなって制作しています。
なかには真蹟(しんせき)があり、複製されていない本物のものもあります。
巻物や本などへ装丁されていることが多いですが、法帖のなかでは貴重なものです。
ほかにも、
- 模書(もしょ)
- 臨模(りんも)
- 搨模(とうも)
- 模刻(もこく)
などの種類があります。
形態は、1種類の作品のみ掲載したものを「単帖」といい、多くの人の筆跡を集めたものを「集帖」といいます。
日本にはない中国の名筆を学ぶことができるため、一部のコレクターや愛好家からは人気が高い書道書です。
なかには古くから存在する法帖もあるため、捨てずに一度査定してみることをおすすめします。
4.印譜(いんぷ)
印譜は、朱肉をつけた印章を紙に押した「印影」や印材側面に刻まれた作者が著名された「印款(かんいん)」を中心に掲載した書籍です。
主に鑑賞や研究を目的に作られており、学校や古本書店に置かれることが多いです。
印譜の種類は、
- 原印を直接鈐した「原鈐(げんいん)本」
- 模刻した印を鈐した「鈐印(けんいん)本」
- 木版などに写した「翻刻本」
などがあります。
最古の印譜は明代の隆慶(りゅうけい)6年(1572年)に出版されたといわれており、歴史古い書籍です。
大きな分類では「古銅印譜」と「近人印譜」があり、古銅印譜は青銅製の印(古銅印)を収集して押した印譜です。
明時代以降に作られた近人印譜には、石や木に印刻をする篆刻(てんこく)家自身の編集によるもの、コレクターが編集したもの、画家や書家が使用した印を集めたものなどがあります。
- 印譜
- 印論
- 印人伝
の篆刻に関する書籍をまとめて印譜と呼ばれています。
現代でも多くの篆刻家が印譜を参考にしているため、一部の方から求められている書籍です。
5.臨書本
臨書本は、手本となる書を見ながら書き写したものをまとめた書籍です。
歴史上の名跡・名筆と呼ばれる古典の書きぶりや意味、美しさを感じ取れます。
臨書の有名な手本は、王羲之(おうぎし)、藤原行成(ふじわらのゆきなり)といった古典の肉筆本や、金石文の拓本など種類が多いです。
字形や筆使いをまねて練習できるため、初心者からプロまで多くの方に読まれています。
臨書で学んだ筆法は書の創作や年賀状作りにも役立てられるため、書道が苦手な方にも最適な書道書です。
練習だけでなく鑑賞用でも価値がある書道書です。
6.図録
図録とは、絵や図などの資料を集めた書物です。
日本では、書画展などが開催されたときに、図録が販売されます。
古くから伝わる書道家たちの筆使いや書き方を知るれるため、インスピレーションを受けた現代の書道家も多いです。
図録はイベント中のみ販売されているため、購入できなかったコレクターや業者から人気です。
7.筆
筆は、紙に文字を書く時に必要不可欠な物です。
学校や教室の習字で使われることが多く、誰でも一度は手に取った経験があると思います。
筆の種類は、
- 漢字筆
- かな筆
- 学童筆
- 唐筆
- パフォーマンス筆
などがあります。
筆の毛質には様々な動物の毛が使われており、代表的なものでは馬・ウサギ・タヌキなどがあります。
古い筆や有名作家の筆は数万円の価値がつくこともあり、高価買取を期待できます。
8.硯(すずり)
硯は、墨を水で磨り卸すために使う文房具です。
硯は唐硯(中国産)と和硯(国産)の2種類があり、材質・形式・彫刻の模様など違いがあります。
とくに上級品の硯は墨の降りや発墨に優れているため、高値で取引されることも多いです。
9.古墨(こぼく)
古墨は、製造されてから長い年月を経た良質な墨です。
中国は唐墨・日本は和墨と2種類があります。
唐墨は清時代まで、和墨は江戸時代までに作られたものを古墨といいます。
古墨の特徴は、墨色が美しく筆が通過したときの滲みとの差が明瞭になる点です。
現在では入手が困難となっており、100年以上前のものは希少性があって価値も高くなっています。
10.半紙
半紙は、書道をするときに使われる和紙の規格の一つです。
江戸時代より製造がはじまり、現代でも学校教育や書道教室で使われています。
書道書を専門に取り扱う店舗では買取をおこなっていることもあり、時代が古い半紙は高値がつくこともあります。
書道書・書道関連のおすすめ買取店舗4選

書道書・書道関連の買取を行なっている店は、以下の4つです。
- 澤口書店
- 藍青堂書林
- 書道古本屋
- 長島書店
それでは順番に紹介します。
店舗1.澤口書店

「澤口書店」は、書道書をはじめ幅広いジャンルの本を買取した実績がある書店です。
澤口書店では、書道書籍の出版で有名な二玄社の書籍の強化買取をしています。
さらに書籍だけではなく、筆や硯の買取なども実施しているため、家にある書道具を売りたいと考えている方にもおすすめです。
書道ジャンルの専門的な知識を持ったスタッフもおり、適正な価格で買い取ってもらえるでしょう。
店舗2.藍青堂書林

「藍青堂書林」は、専門書・学術書の古本買取をおこなっている店舗です。
大阪に店舗を持っていることから、大阪なら即日無料出張買取が可能です。
大型チェーンのようなマニュアルに頼らず、買取実績豊富なスタッフが丁寧に査定してくれます。
また1点のみの買取もおこなっているため、数量が心配な方でも安心です。
全国どこでも送料、梱包材無料で、無駄な出費を抑えて買取してもらえます。
店舗3.書道古本屋

「書道古本屋」は、書道用品を幅広く取り扱うオンライン店です。
5名の買取専門スタッフが常駐しており、丁寧に査定をおこなってくれます。
宅配買取は送料無料で30冊以上から依頼可能です。
出張買取は100冊以上から受け付けています。
ご依頼数量は多めのため、まとめて買取をしたい方におすすめです。
店舗4.長島書店

「長島書店」は、明治35年から続く老舗の古本・古書買取店です。
書道書をはじめ江戸時代の書物や漫画・原画などの買取もおこなっています。
最低20年以上にわたって古書の修行をした専門スタッフが常駐しているため、査定の信頼性も高いです。
全国の宅配買取に対応しており、関東区域なら無料出張買取もできます。
長年の実績がある店舗で買い取って欲しい方におすすめです。
書道書を買い取ってもらえるサービス一覧表
上記で紹介した店舗を、一覧で比較できるようまとめました。
書道書の買取で、どこに依頼しようか迷っている方は以下を参考にしてみてください。
澤口書店 | 藍青堂書林 | 書道古本屋 | 長島書店 | |
買取方法 |
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出張料 | 無料 | 無料 | 無料(100冊以上) | 無料 |
出張買取対応エリア | 全国(離島含む) | 大阪府内 |
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*書籍の量やジャンルによっては全国対応 |
送料 | 無料 | 無料(10冊以上) | 無料(30冊以上) | 無料 |
返送料負担 | お客様 | お客様 | お客様 | お客様 |
ダンボール配布 | なし | あり | ー | なし |
宅配買取の査定日数 | 数日 | 3〜5営業日 | 1週間 | ー |
問い合わせ先 | フォーム LINE |
フォーム | フォーム | フォーム |
書道書を評価して買い取ってくれる業者を選ぶポイント3つ

書道書を評価して買い取ってくれる業者を選ぶときは、以下の3つのポイントをおさえてください。
- 知識のあるスタッフがいるかチェックする
- 書道書の買取に関する実績を確認する
- 得意なジャンルを見極める
それでは順番に説明します。
1.知識のあるスタッフがいるかチェックする
書道書を正しく査定してほしいなら、専門知識があるスタッフの店舗がおすすめです。
大手チェーン店などのスタッフはマニュアル通りの査定をおこなっているため、商品の価値を正しくチェックできません。
よって、価値のある書籍も安価で引き取られる恐れもあります。
当記事で紹介した店舗は書道書の知識を備えたスタッフが常駐しているため、それぞれの本を適正な価格で評価してくれます。
2.書道書の買取に関する実績を確認する
書道書の買取実績は、正しい評価をするために大切なポイントです。
買取実績が多いほど書道書の知見が多いため、各本の価値を十分している証拠となります。
古本・古書を専門に扱っている店舗の公式サイトには今までの買取実績が記載されているため、気になった方はぜひチェックしてみてください。
3.得意なジャンルを見極める
買取業者によって、得意・不得意なジャンルは存在します。
得意なジャンルの古本・古書を持って行った方が、正しく査定してもらえるでしょう。
得意なジャンルは
- キャッチコピー
- 実績
- 店舗への問い合わせ
などで分かります。
下調べをしっかりおこなった上で、古本買取を依頼しましょう。
書道書買取のよくある質問

こちらでは、書道書買取で疑問に思う内容について紹介します。
多くの疑問のなかから、気になりがちな3点をまとめてみました。
- 本は何冊から買い取りができる?
- 出張買取の場合、本を梱包しておいたほうが良い?
- 墨などで書き込みがされている本でも買い取ってもらえる?
ぜひ参考にしながら家にある古本を売ってみてください。
本は何冊から買い取りができる?
本の買取ができる数量は店舗によって異なります。
1冊から対応している店もあれば、何十冊からと決まりがある店もあるので一概に何冊から買取ができるかは分かりません。
店舗の公式サイトには買取できる数量について記載されているので、買取前に確認しておきましょう。
出張買取の場合、本を梱包しておいたほうが良い?
買取を依頼する店舗によっては、そのまま置いておいても問題ありません。
中には、手数料なしで出張買取の梱包をしてくれる店もあります。
買取依頼をする店舗の指示に従っておこないましょう。
墨などで書き込みがされている本でも買い取ってもらえる?
墨などの書き込みや汚れがあっても買取できる本はあるため、まずは気軽に相談してみましょう。
他社では買取ができなかった書道書でも店舗によっては査定が可能です。
買取の価値を見出す部分はそれぞれ異なるため、絶対に買取ができないことはありません。
もし価値がつかなくても無料で処分・回収もできる店舗あり、持ち帰る手間を省けます。
不要な書道書は一度査定してもらいましょう

今回は、書道書の買取できる相場やジャンル、おすすめの買取店舗について紹介しました。
書道書は習字の練習や勉強のために読まれるので、どんな時代でも需要がある本です。
もし自分には必要がなくなった書道書があるなら、今回紹介したポイントやよくある質問を参考にしながら、買取を考えてみてください。
当記事が書道書の買取に悩む方のお役に立ったなら幸いです。
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